在宅治療に医療機器!各職種の役割はどうなる?

患者さんが在宅治療を始める際に、医療機器の導入が必要になることがあります。
緊急事態の場合を除いて、医療スタッフ・ケアスタッフが一体どこまでの業務を担当するべきなのか。業務の混乱を招かないためにも、今回は医療機器導入時の各職種の役割について紹介していきます。

どのような在宅医療機器・在宅医療処置があるのか

例えば認知症や意識障害などで嚥下困難な場合、胃ろうや中心静脈からの経管栄養・輸液管理が必要になることがあります。

胃ろうの場合は医療機器としては栄養注入器・接続チューブ、中心静脈であれば輸液セット・輸液ポンプ等が必要です。医療処置としては胃ろう・中心静脈周囲の皮膚トラブル予防の為の清潔保持があります。

いま紹介したものは一例です。患者さんの疾患によって、必要となる医療機器・医療処置は大きく異なります。
何を導入するべきか、他に不足していることはないかということを退院時カンファレンスで話し合い、後々問題に発展させないようにしましょう。

主に誰が処置・機器管理を行うのか

医療行為は本来医療スタッフが行うことが前提ですが、ご家族でも必要に応じて喀痰の吸引や栄養の注入を行うことがあります。

実際に吸引器を導入する場合は看護師さんの指導のもと、ご家族が行うことが一般的です。また、胃ろうの投与以外にも機器の消毒を行うことも必要になってきます。
中心静脈栄養でも、ご家族が毎日の輸液バック交換を行うことが多いです。注射の穿刺や抜針に関しては訪問看護師さんが行いますが、希望されればご家族でも可能です。その際は訪問看護師さんに相談しながら行うことになります。

医療保険での訪問看護導入であれば、基本的に時間・回数が決まっています。有効に導入していけるように積極的に工夫しましょう。
対して、介護保険での訪問看護導入であった場合は、ケアマネさんはご家族でできる範囲と医療スタッフに頼む範囲を明確にしておきましょう。

処置・機器管理の指導・習得状況はどうか。退院後教育は誰が行う?

患者さんが退院して在宅医療を始める前に、ケアマネさんは在宅医療・介護で必要な技術をご家族がどの程度習得できているかをあらかじめ確認しておきましょう。
病院の看護師さんとご家族両方に習得状況の確認を取ることで、情報の伝達ミスを防ぐことができます。
それらを踏まえて、退院後に誰がどのように患者さんの処置方法や医療機器の指導をご家族などに行うのかを退院時カンファレンスで話し合っておくとより良いですね。

ほとんどのご家族にとって在宅医療は初めての経験です。退院時カンファレンスで方針を決めておくことでご家族の心配や不安を取り除けるようにしましょう。

医療機器のトラブル発生時はどこに連絡するのか

在宅時に医療機器に不具合や故障などのトラブルが発生した場合、すぐに医療スタッフがその場で対応できるとは限りません。対応が大幅に遅れた場合、患者さんの命に関わる事態になる可能性もあります。

トラブル発生時に、どの機関に連絡をすればいいのかを退院時カンファレンスなどであらかじめ決めておきましょう。

医療関連の消耗品はどこからどのように調達するのか

在宅時にはさまざまな消耗品が必要となります。おむつやお尻拭きなどの一般的な介護用品は薬局やスーパーでも購入できますが、吸引チューブといった在宅で使用する医療消耗品は置いていないことが多いです。

基本的には必要な量は医療機関で準備してもらえることが多いですが、生命維持に関わる消耗品はどのように調達をするのかを把握しておいた方がより安全です。

患者さんが使用する消耗品がどの程度供給される予定で、どこで調達することができるかを退院前に確認しておきましょう。

まとめ

在宅医療や介護の場では、病院に比べて様々な職種が関わってきます。
退院時カンファレンスは各医療機関・グループが集まる最終調整の場です。今後問題になる可能性のあることは曖昧にせず、各々の役割を明確に決めることができるように話し合っていけるといいですね。